脱毛サロンに通っていると、必ず
と注意をされます。でも脱毛と日焼けにどんな関係があるのか不思議ですよね。ここでは何故、脱毛は日焼けするとダメなのか?その関係について詳しく紹介します。
脱毛サロンが「日焼けに気を付けて」という理由とは?
脱毛機が反応するのは「メラニン色素」
私たちの髪の毛や体毛が黒いのは、髪に含まれるメラニン色素の数が多いからです。
肌が黄色っぽい色をしているのも、メラニン色素の色によるもの。欧米の方が白い肌とブロンドの髪なのは、肌にも髪にもメラニンの数が少ないので透き通るような色をしているのです。
脱毛機はムダ毛と毛根のみに効率よくダメージを与えるために、メラニン色素に反応する光を利用しています。
ムダ毛と毛根のみに反応した光が熱を発生し、毛根だけに熱ダメージを与えて脱毛していきます。
肌に含まれるメラニン色素はムダ毛に比べて少ないので、脱毛中にあまり痛みを感じることもなく、肌がヤケドせずに安全に施術できるのです。
これが、現在エステサロンで主流の「フラッシュ脱毛(光脱毛、ライト脱毛)」の脱毛メカニズムです。医療機関のレーザー脱毛も同じメカニズムの脱毛機を使用しています。
日焼けすると肌はメラニンでいっぱいになる
毎日当たり前のように浴びている紫外線は実は肌にとっては有害物質。
オーストラリアなど日差しが強いところで皮膚がんが多いのは、紫外線による肌ダメージが蓄積され、細胞が破壊されてしまったことが原因です。
私たちの肌は有害物質たる紫外線から肌を守るために、紫外線を浴びるたびに紫外線を受け止めてくれるメラニン色素を生成します。
メラニンはシミの原因として嫌われる物質ですが、本来は肌を守るために機能しています。
メラニン色素は黒い色をしており、大量の紫外線を浴びることでメラニンも大量に作られると肌が黒っぽくなります。
これが日焼けで肌が黒くなる理由です。
通常、生成されたメラニンは古くなった角質とともに肌細胞の新陳代謝によってはがれ落ちていくのですが、生成されたメラニンが多すぎると排出しきれずに角質層に沈着し、沈着するメラニンが増えて積み重なっていくことでシミになります。
日焼けのせいで脱毛の際に起こる3つのデメリット
日焼けした肌に脱毛をするとヤケドのリスクが高くなる
このように、日焼けをすると肌内部はメラニンが大量にある状態になります。この状態で脱毛をするとムダ毛だけでなく肌にも脱毛機が反応して熱を発生させてしまい、ヤケドのリスクを高めてしまうのです。
そのため、脱毛サロンでは肌トラブルを避けるために日焼けしている方には施術をしないようにしています。
実際に、予約していた日にサロンに行ったのに日焼けしていることを理由に施術ができなかったという女性はたくさんいます。
日焼けすると肌の状態が不安定になる
日焼けは、簡単に言ってしまうと「軽いヤケド」です。直接、火や熱いものに触ったわけでもないのにヤケドするといってもピンとこない方が多いと思います。
例えば、遠赤外線タイプのコタツやヒーターの近くにずっといたり、ホッカイロがずっと同じ部分にくっついていると、低温ヤケドを起こして肌が赤くなったりヒリヒリした経験はありませんか?日焼けもこれと同じようなもので、強い光を浴び続けることで起こるヤケドなのです。
日焼けをした後は軽い炎症を起こしているために赤くなります。たかが日焼けですが、炎症は立派な肌トラブル。脱毛サロンで施術を受けることはできません。
また、赤みが出ないタイプの方も、日焼けした後は肌のもつ熱によって水分が蒸発して乾燥状態になっています。
乾燥していると熱が広範囲に広がりやすいため、光の熱によってムダ毛を処理しているフラッシュ脱毛を受けることはできません。
黒い肌だと脱毛効果が低下する
脱毛機はメラニンに反応します。そして、日焼けして黒くなった肌はメラニンがいっぱいの状態。
肌色とムダ毛の色の差が少なくなり、光の反応する部分が分散するため、脱毛効果が低くなってしまうのです。
このように、日焼けをすると脱毛できなかったり、脱毛効果が出にくくなってしまいます。せっかくお金を払って通っている脱毛サロンなのに、たかが日焼けのせいで施術がスムーズにできないなんて悔しいですよね。
全く日焼けしない状態を保たないといけないわけではありません。日本人の肌とムダ毛の色にははっきりした差があるので、多少の日焼けなら問題なく脱毛ができます。脱毛効果もそれほど大きな差はありません。
ただ、肌色や毛の色には個人差があるため、どの程度までなら日焼けして大丈夫といった線引きはできません。
そのため、脱毛中は普段よりしっかり紫外線対策をして、真夏でもきちんと脱毛効果が得られるようにしましょう。
正しい紫外線対策(日焼け対策)のやり方
日焼けすると脱毛できなくなる可能性があるため、紫外線の強い5~8月は徹底的な紫外線対策が必要です。日焼けを予防するために、紫外線対策の正しい知識を紹介します。
日焼け対策にはSPFが重要!
紫外線カット効果には、以下の2つの数値があります。
- SPF
- 肌が赤くなったり黒くなったり原因となるUV-Bを防ぐ。~50+までの数字で効果の高さが表されます。
- PA
- 肌細胞の破壊して肌を老化させるUV-Aを防ぐ。+~++++の4段階で効果の高さが設定されています。
日焼けによる肌の炎症や肌が黒くなるのを防ぐにはSPFの数値が重要です。ここでは生活レベルに合わせたSPFの数値を紹介しています。
PAはシワやたるみを予防する効果の高さを表した数字なので、紫外線による肌老化(光老化)を防ぎたい方はPA値が高いものを選びましょう。
生活レベルやお出かけのないように合わせた日焼け止めの選び方
- 日常生活(家の中で過ごす、お買い物、洗濯を干すなど)
SPF ~15程度 - 数時間の外出
SPF 15~30程度 - 長時間の外出または炎天下での活動
SPF 30~50+ - お顔の紫外線対策はファンデーションでも十分!
最近の化粧下地やBBクリーム、ファンデーションといった化粧品には紫外線カット効果が含まれています。
手持ちのファンデなどにSPF/PAが書いてあれば、それを使っているだけでも十分紫外線対策ができています。
もし紫外線カット効果がない場合やSPFの数値が低めの場合には、化粧下地の前に顔のように日焼け止めを使うようにしましょう。
日焼け止めはこまめに塗りなおすのが一番!
日焼け止めの使い方でついつい間違えてしまうのが、「朝塗れば夜まで紫外線をしっかりカットしてくれる」と思ってしまうことです。
SPFの数値はSPF1あたり20分間日焼けを防いでくれるという効果を表しています。
単純に考えると、SPF30なら20分×30=600分となり、10時間紫外線から肌を守ってくれるということになります。
しかし、実際には汗や皮脂で日焼け止めが流れてしまい、10時間も紫外線カット効果が持続するというわけではありません。
そのため、SPFの数値にこだわらず、2~3時間おきにこまめに塗りなおすのが一番紫外線カット効果を高めてくれる使い方です。
もしも日焼けをしてしまったら?
日焼けをしてしまった時は、できるだけすぐにアフターケアをしましょう。日焼け後の肌の状態によってケアの仕方が違うので、肌の状態別に適切なケア方法を紹介します。
日焼けで肌が赤くなるタイプの方
日焼け後の肌の赤みや痛みは炎症を起こしているからです。冷たい水をしぼったタオルや、保冷剤をタオルでくるんで、炎症を起こしている部分を冷やしましょう。
赤みが取れて痛みが治まってきたら、たっぷり保湿して肌にうるおいを与え、紫外線によってダメージを受けた肌が回復しやすいようにしてあげます。
水ぶくれができていたり、数日たっても肌の赤みが引かない場合は、皮膚科へ行って適切な治療や処方をしてもらいましょう。
日焼けで肌が赤くならないタイプの方
ほてりがある場合は冷たい水をしぼったタオルなどで冷やし、ほてりが取れたらしっかり保湿してあげましょう。
日焼け後に皮膚がむけるタイプの方は、ムリに皮膚をはがさずに自然にはがれていくようにしてください。
日焼けは脱毛効果を左右してしまうので、脱毛中はできるだけ日焼けをしないようにしっかり紫外線対策をしていきましょう。